まつもとあつしの日々徒然

はてなダイアリーからようやく移行しました

SAO展(ソードアート・オンライン -エクスクロニクル-)に協力しました

8月4日(日)から8月18日(日)まで秋葉原UDXで開催されている『ソードアート・オンライン -エクスクロニクル-』に協力しました。

f:id:a_matsumoto:20190813213315j:plain

ソードアート・オンライン -エクスクロニクル- https://sao-ex-chronicle.com/ より

原作者の川原礫先生にロングインタビューをさせて頂き、各シリーズのコンセプト、創作の悩み、キャラクターや登場アイテムに込められた思いなどを綿密に伺っています。展示ではそこで語られた言葉が、映像・設定資料・絵コンテなどと共に紹介されていました。

f:id:a_matsumoto:20190305173957j:plain

インタビュー後川原先生と

インタビューは、川原先生がTRPGゲームマスターから最初はゲームデザイナーを目指していたこと、MMORPGもソロプレイが中心だったことといったところから、剣戟の世界のデスゲームを小説として描こうとした理由や、機械学習・量子脳理論といったAIを巡るテーマに創作が進むにつれてのめり込んでいった経緯など多岐に渉りました。特にSAOを通じて「ゲームを全肯定しよう」という思いを込めて物語を紡がれていったという話は、仮想現実とどう向き合うかが問われる出来事が相次いで起こっている今、大切なメッセージであると思います。

f:id:a_matsumoto:20190803143253j:plain

ご提供頂いた公式写真より(※展示は撮影禁止となっています)

ソニーの全面協力のもと、全周大型スクリーンやオープンイヤー型のイヤホンによるAR体験など作品世界を楽しむテックな仕掛けが満載のイベントなのですが、そこに川原先生の「言葉」が文字として展示されるというアナログ感が逆に新鮮で、来場者も熱心に読み耽っていました。

普段インタビューは記事となることが殆どなのですが、私にとってもこうやって取材したことが「展示」になるというのは大変新鮮な体験でした。展示もハイテクであるだけでなく、シリーズを通じて重要な役割を演じる物理学者 茅場晶彦が「そこか」という場所にいるなど、作品のことをよく分かっているスタッフが企画・運営している感が随所に現れており、ファンの方ならば幸せな時間を過ごせるはずです。

f:id:a_matsumoto:20190803192645j:plain

ご提供頂いた公式写真より(※展示は撮影禁止となっています)

あと数日の会期ではありますが、アキバにお立ち寄りの際は足を運んでみて頂けますと幸いです。時間を区切った予約入場となっていますので事前にチケットサイト(セブンチケット)でチケットを確保した上で向われることをお勧めします。(わたし初回はそれを忘れていて入場できませんでした……)

f:id:a_matsumoto:20190813232448j:plain

会場前の行列。若いカップル(死語?)の姿も目立ちました。

このような機会を頂いたストレートエッジの三木一馬さん、ソニーアニプレックス関係者の皆さま、そして川原礫先生に改めて御礼申し上げます。

コミックマーケット96参加します(3日目 西 "け" 23a)※追記あり

※※ 

f:id:a_matsumoto:20190805102204j:plain

新刊表紙です※テキストは変更予定です

C96に参加します。新刊の表紙は引き続きうめ先生にお願いしました。

今回は、ジェンコの真木さんとの対談を中心に構成しています。日本では珍しいプロデュース専業の会社をどのように成立させていたったのか? これまであまり語られてこなかったエピソードを聞き出せたと思います。インタビューパートの目次はこんな感じです。

  • 父親は映画プロデューサー&脚本家 実は映像界のサラブレッド!?
  • ハワイで観たスター・ウォーズに感動 CM制作志望だが就職は全落ち……
  • 東北新社でポスプロ営業の日々 社長宅のプールを撮影現場にして大騒動!
  • 遂にビデオソフトの時代が到来! と同時に徹夜で字幕制作の日々……
  • 真木と宇之澤、2台の暴走車が 結果的にパトレイバーをメディアミックスにした
  • イオニアLDCの初出社日 あの『ツイン・ピークス』が待っていた!?
  • 今敏監督にパージされて12年後にわかったこと

中学生のころ夢中で観ていたパトレイバーですが、子供心にOVAとテレビが不思議なメディアミックスになっていたことをよく覚えています。その背景にはこんなことがあったのか!? とびっくりさせられたインタビューでもありました。亡くなられた盟友、今敏監督とのエピソードもグッとさせられます。

f:id:a_matsumoto:20190805124858p:plain

新刊後半は稲田豊史さんによる「真木太郎 企画/プロデュース代表作品解説」も収めました。この一冊で「真木太郎の全て」……とは言いませんが、「この世界の片隅に」ではじめてこのおじさんのことを知ったという人は、これを読むと「こういう人だったのか!」と目からウロコなのは間違いないです。

会場かなり熱くなりそうですが、熱中症対策のうえ「3日目 西 "け" 23a」までお越しください。お待ちしております。

(2019/08/09 19:07 追記)

今回特製うちわの頒布も行います。

f:id:a_matsumoto:20190809190747j:plain

f:id:a_matsumoto:20190809190752j:plain

本:1,000円
うちわ:500円
セット:1,300円

となります。

 

 

 

 

 

大学でコンテンツの教育と研究を行います

この4月より、新潟県敬和学園大学でコンテンツを中心とした教育と研究を行うことになりました。基本的に研究日には東京にいるようにしますが、打ち合わせや取材の調整などでご面倒をお掛けすることもあるかと思います。

f:id:a_matsumoto:20190401142854j:plain

奥に見えるのが大学の建物(どことなく特車2課っぽい)

産学連携カリキュラム、修士課程、博士課程と途中休学も挟みながら約10年間在籍した東京大学大学院を満期退学し、より教育と研究に軸足をおいた活動をしていくことになります。

とはいえ、私の場合、インタビュー取材と研究分野は地続きになっていますので、引き続き「お話し聞かせてください」とご連絡を差し上げることもむしろ増えるかも知れません。アニメを始めとしたコンテンツ産業は引き続き環境変化が続いています。その最前線を引き続き追いかけて行きたいと考えています。どうぞよろしくお願いいたします。(コミケやマチ★アソビも引き続き参加……したいと思っております)

(以下宣伝です)教育・研究方面に軸足を置くということで、昨年度は共著で学術書の執筆に参加をしておりました。

コンテンツが拓く地域の可能性  -コンテンツ製作者・地域社会・ファンの三方良しをかなえるアニメ聖地巡礼-

コンテンツが拓く地域の可能性 -コンテンツ製作者・地域社会・ファンの三方良しをかなえるアニメ聖地巡礼-

 

コンテンツツーリズム研究の第一人者である北海道大学山村先生、そして愛媛大学でやはりコンテンツと地域振興の関係を研究されている大谷先生が企画された書籍に、コンテンツビジネスの視点から論考を行っています。

また、ソーシャルメディア方面では、法政大学の藤代先生にお声がけを頂き、アニメとソーシャルメディアの関係を、映画『この世界の片隅に』を事例として書籍の改訂に協力させて頂きました。

ソーシャルメディア論・改訂版 つながりを再設計する

ソーシャルメディア論・改訂版 つながりを再設計する

 

こちらの書籍にはやはり敬和学園大学で教鞭を執られている一戸先生マストドン本でもご一緒した小林啓倫さんも執筆陣に加わっておられます。 

これまで長く商業媒体への執筆を行ってきたため、論文・研究書の作法にはまだまだ不慣れで、先生方にはご迷惑もお掛けした面もあるのですが、研鑽しつつ引き続きコンテンツ・ITの最新動向を研究へとフィードバックする試みを続けて行きたいと考えています。引き続きご指導、ご鞭撻頂けますと幸いです。

 

 

 

 

C95参加します

f:id:a_matsumoto:20181227223303p:plain

C95表紙

コミックマーケット95に参加します。表紙(↑)はまたうめ先生にお願いしました。

サークル配置は3日目J-39aです。

f:id:a_matsumoto:20181227223454p:plain

インタビュー記事

今回は東映アニメーションで『来園追放』『正解するカド』などを手がけてこられた野口光一さんとの対談集となっています。CGがアニメをどう変えるのか、最前線を走って来た(でもとても語り口は穏やかな)野口さんに根掘り葉掘りお話しを伺いました。

大寒波襲来ということで、交通機関の乱れなどが心配ではありますが、ビッグサイトへお越しの際はよろしければお立ち寄りください。

 

 

C94参加します/今年2回目のノベルジャムやります

f:id:a_matsumoto:20180811133719j:plain

ばたばたしており、ブログでのお知らせがコミケ期間中になってしましましたが、C94参加します。場所は【東ナ-36a】です。表紙は前回に引き続きうめ先生にお願いしました。この時期アスファルトの上でこんなことしたら焼け死んでしまいますが、依頼時期はもうちょっと涼しかったのです(笑)。

今回はジャーナリストの数土直志さんとの対談本を頒布します。数土さんは日本のアニメの海外展開に詳しく、元証券マンということもあって数字に強い。運営されている『アニメビジネスジャーナル』は、わたしもいつも読み込んで勉強させてもらっています。

 目次はこんな感じです。数土さんのあまり知られていない少年時代から、現在に至る道のりを伺っていたりもします。ラノベ主人公みたいな家庭環境だったということで、時々必殺技を繰り出す(?)数土さんの原点が確認できる冊子にもなっております。

f:id:a_matsumoto:20180811132344j:plain

部数に限りがありますので、お早めに、ということでよろしくお願いいたします。

あともう1つお知らせですが、わたしが理事をつとめるNPOで2泊3日の小説創作イベント「NovelJam2018秋」を11月に開催することになりました。現在参加者募集中です。

www.noveljam.org

単に「書きたい」という人(著者)が集まるのではなく、「編集者」「デザイナー」とチームになって、最後は電子書籍として販売、そのプロモーションや売上も競うという本気度の高いイベントです。ここから生まれた作品は、オーディオブックとして発売されてたりもします。

audiobook.jp

開催は今年11月23日~25日ですが、これに先立ち出版新時代を迎える中で「デザイナー」の役割を考えるセミナーを開催します。NovelJamについてもお話しする予定ですので、ご関心ある方は下記から申込をお願いします。

books-and-designers.peatix.com

9月にはまたスペシャルな方をお迎えして「編集者」向けのイベントも開催予定です。

C93参加します

f:id:a_matsumoto:20171223184012j:plain

コミックマーケット93に参加します。3日目東ト31bにてこちらの対談本を頒布予定です。

西田さんと4~5時間くらいネットフリックスと日本のアニメ産業について話し合った内容を収録しています。下記のような記事がその補助線になっています。

av.watch.impress.co.jp

 

news.yahoo.co.jp

表紙は、うめ先生に描き起こしていただきました。真ん中にいるのは、あの作品のあの子ですよね。上がってきたときは思わず声が出ました。

ということで大晦日とはなりますが、よろしければ足を運んでいただければ幸いです。

 

 

日野さん・宇野さんのこと(あるいは残念なLINE田端さんの話)※追記有り

Lいまネットを賑わしているこの2つの出来事。それぞれ批判や擁護の声がありますが、共通してちょっと気になる点があります。

  • ジャズトランペッターの日野皓正さんが、公演中に中学生を往復ビンタ。素行に問題があったのでやむを得ないじゃないか、という擁護。
  • 評論家の宇野常寛さんが、日テレの番組を降板。「アパホテル批判が右翼を刺激したことを嫌ったため」というその主張がおかしいという意見。

それは「原則と事情を分けて論評されていない」という点です。

まず公衆の面前で中学生をビンタするのはダメだ、というのが原則です。

事情がなんであれ教育手段として体罰は適切ではありません。

www.asahi.com

ここでやむを得ない事情があったから仕方がないじゃないか、とか、体罰を受けた本人がそれを良しとしている、とかいった主張は、他の体罰もやむを得ない事情・本人からの同意があれば良しとするということになります。戸塚ヨットスクール事件から延々繰り返されてきた議論ですが、「体罰は教育手段として取るべきではない」という原則は、事情に優先することは改めて確認されるべきではないかなと思います。そういう観点からは、高野寛さんの「観衆の前での暴力は、ダメだ。」という意見に共感します。

www.facebook.com

そもそも外野が「そこにどんな事情があったのか」なんて、事実をうかがい知ることは極めて難しく、「特殊な事情があったのだ」とするならば綿密に取材して、エビデンス(証拠)を集めてから主張しないと、ということになります。その際も、「原則として体罰はNGである」ということは確認された上での、極めて慎重な論評が必要となるはずです。

宇野さん降板問題も同じくで、関係者と面識もない私も事情は分かりません。従って言及しなかったんですが……。

 ありゃ、つい先日の5月に拙いツィートで会社から注意を受けたはずのLINEの田端さんが、また……。

www.itmedia.co.jp

宇野さんは、番組中でのアパホテル批判によって、日本テレビ前に街宣車がやってきて、そのことを嫌った番組側によって降板させられたと主張されています。それに対して、「庇うだけの価値がない」からだ、と田端さんは指摘したわけです。それをメディア事業も展開するLINEの偉い人が言っちゃまずいでしょう、とメンションしたところ、真顔で反論が。

 (わざわざこの流れで人種を例に持ち出すあたり、可燃性高いなあ……)

情報バラエティであれ、報道であれ、メディアは言論の取り扱いには慎重でなければなりません。ましてやテレビには放送法で定められた中立・公正さが求められるという原則があります。「そんなの幻想だ」「メディアだって営利企業じゃないか」という意見はもちろんあるでしょう。しかし、原則は原則であり、事情があるからといって、そう簡単に曲げちゃって良しという訳にはいかないのです。

そもそもメディアの歴史は、営利と言論のせめぎ合いの歴史です。ステマ問題然りでメディアを運営するということは、この問題とどう向き合うかを問われ続けるということでもあります。「庇うメリットないし」とメディア運営もしている会社の偉い人が言ってしまうのは、この責任を放棄したとみられても仕方がありません。

繰り返しになりますが、宇野さんと日テレの間でどんな事情があったのかは外野からは窺い知ることはできません。したがって、日テレの対応を批判するものではないのですが、田端さんのこれはさすがに看過できません。「LINEのメディアで気に入らない出演者がいたら、どうぞ街宣車を寄こしてください。厄介がメリットを上回るという判断で降板を決めた番組責任者を僕は非難しません」と宣言しているようなものです。ご本人が自覚的かどうかは分かりませんが。

f:id:a_matsumoto:20170903085939j:plain

Twitterではディスクレーマー(所属企業とは関係ありません、というアレ)を掲げる方が多いのですが、田端さんは「真に受けないで」とはされているものの(その割に真顔で何度もメンションされてきてびっくりしましたが)LINEの役員であることを明記して投稿されているため、これはまた企業としての姿勢を問われる案件かなと思います。(一応LINE広報には見解を問い合わせ中です)

LINEはその創業期から取材を続けていて、イノベーターとしての挑戦は高く評価しているのですが、メディア運営事業者としてこういった発言を容認し続けるのだとしたら残念極まりないのです。

 

(追記 2017/09/03 23:10)

先ほど、田端さんより以下のようなメンションを頂きました。自分ルールで申し訳ないのですが、相手のことを「阿呆・馬鹿」言い始めたら、まともな議論はできないかなということで、恐れ入りますがブロックさせて頂きました。よもや上場企業の役員の方に適用することになるとは……。なお、「投稿の曜日で業務外であることは判断せよ」とのこと(斬新!)。いやちゃんとディスクレーマー入れておいてくださいよ、皆さんやってるじゃないですか……。

f:id:a_matsumoto:20170903230845j:plain

あと宇野さんは、また出演の場が得られた様子ですね。

 良かったです。